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にほんブログ村 北川動物病院 バティのつぶやき 2014年01月19日
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横隔膜ヘルニアのねこちゃん
こんにちは、スタッフの北川です。


「呼吸が苦しそう」との事で来院された猫ちゃんを紹介します。


CIMG0096.jpg


お母さんのお話では


「昨日はゴロンと横になる事もできず、ずっと座ったままの状態で


 口を開けて、ヨダレを流しながらハァハァしていたんです。」


普段、ねこちゃんは口を開けて呼吸はしないので、


口を開けて呼吸するというのはかなり呼吸が苦しい状態を示しています。


そして、横にならないのは肺が圧迫されて呼吸がしづらいので


少しでも肺が広がり、呼吸がしやすい様にと、ずっと座っていたんですね。


診察時の呼吸状態と、お話の内容からすぐにレントゲン検査をおこないました。


そして、「横隔膜ヘルニア」という診断がつきました。


横隔膜というのは体の中の「胸」と「お腹」を分けているものです。


図の赤いラインが横隔膜です。


clcat66_2.gif


横隔膜があることで「胸」と「おなか」がしっかり分けられています。


しかし、今回のねこちゃんのじょうたいは横隔膜が破れて


このような状態になっていました。


clcat66_3.gif


本来、お腹の中にあるはずの臓器が胸へ移動してしまい


肺を圧迫しているので呼吸が苦しくなっていました。


呼吸が苦しいというのは命の危険があるので緊急の手術になりました。


矢印の所が横隔膜です。破れて穴が開いています。


CIMG0098-1.jpg


ねこちゃんの横隔膜は破れて、胸の中に「肝臓」「腸管」が入り込んでいました


後の画像に出てきますが、「胃」までもが胸の中に入り込んでいました。


CIMG0099.jpg


CIMG0101.jpg


たくさんの臓器によって肺は圧迫され正常に機能出来ていない状態でした。


胸に入り込んだ臓器を取り除いて、肺がきちんと膨らむか確認しています。


少し肺が膨らんだ状態
CIMG0107.jpg


十分に肺が膨らんだ状態
CIMG0106.jpg


肺がしっかりと膨らむことを確認して横隔膜を縫合しました。


CIMG0110.jpg


では、術前・術後のレントゲン写真を見比べてみましょう


赤矢印は「肺」です


術後の写真は胸部と腹部が分かれているのがハッキリわかりますね。


手術後 伏せの姿勢
オペ後たて


術前のレントゲンは肺が臓器に圧迫されてほとんど膨らんでいませんでした。


手術前 伏せの姿勢
オペ前たて




横向きのレントゲンです。


「肺」・「心臓」・「腹部」、全てがハッキリ見えます。


手術後 横向き
オペ後横


手術前のレントゲンは「胸部」と「腹部」の境目がわかりませんでした。


心臓も、他の臓器と重なって写っており、わかりにくくなっています。


手術前横 向き
オペ前よこ


手術は無事に終わり、術後数日の入院でおうちに帰ることが出来ました。


さて、横隔膜ヘルニアの原因ですが、ほとんどの原因が交通事故です。


今回のねこちゃんは交通事故ではありませんでしたが、


お外へ行くねこちゃんは特に気をつけて下さいね。


息苦しそうな呼吸の時は急いで病院へ行った方がいいんだ!と、


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[2014/01/19 11:46 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top
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